どこで初期研修すればいいか分からない…
自分に合った病院を見つけるのが難しい…
研修先の情報を効率的に集めたい…
この記事を読むと、上記の悩みや疑問が解決できます。
医学生や初期研修医のみなさん、どこの病院で働くべきか悩んでいませんか?
確かに研修先選びは、医師のキャリアを大きく左右します。
しかし、多くの研修医は十分な情報収集をすることなく、なんとなく決めてしまうケースが多いのが現状です。
そこで、ぜひ活用したいのが『レジナビ』(レジナビFair、レジナビWeb)になります。
この記事では、レジナビを医学生としても医師としても活用したサガルマータ先生に使い方から良い点/悪い点まで詳しく解説してもらいました。
こんにちは。 【ゼロから始める医師生活】というブログやTwitterで医師のポイ活やバイト/転職情報などを発信しているぜろえん(zeroen_doctor) です。
@レジナビでは、豊富な情報やリアルな口コミを参考にして、効率的に病院の情報収集ができます。
今回の記事は、レジナビに参加者としてだけでなく、病院側としても参加しているサガルマータ先生に書いていただきました。
医学生から初期/後期研修医の方まで自分に合った病院を見つけるのに役立ちますので、記事を読んで、レジナビを活用し理想の研修先を見つけてください!
はじめまして、医師8年目のサガルマータと申します。
レジナビは、初期研修/後期研修先を決めるときに活用しました。
レジナビFairには病院側として参加もしています。
その経験を活かし、レジナビFair/レジナビWeb/レジナビブックと詳しく紹介しながら、実際の体験談まで網羅して書いています。
私がレジナビを通して得た経験を皆さんにお伝えし、お役に立てるとうれしいです。
研修先選びに迷っているなら、ぜひレジナビを活用してください。
なおレジナビを使うには運営会社である民間医局への会員登録が必要なので、まだの方は↓のボタンから登録してください。
レジナビを使うメリット
レジナビを使う最大のメリットは『生の声に基づいた病院比較ができる』という点。
通常は病院側が開催する説明会や病院のHP、書籍などから情報を得るとき、病院の提示する情報を参加者が一方的に受け取るのみになります。
レジナビは、実際に各病院で働いている医師が参加しているため、病院説明が終わった後に聞きたいことをたくさん投げかけることで、実際に医師として働きながら感じた雰囲気や研修環境の実情といったリアルな声を聞くことができます。
働く医師の話を聞くだけであれば病院見学して質問するという方法もあるのですが、レジナビには多数の病院が参加しているため、このリアルな声同士を比較することも可能になります。
私が実際にレジナビに参加した際に経験したことを紹介します。
ある病院の初期研修医の先生が「救急外来に置いてあるエコーの台数と性能、そしてその指導体制はしっかり確認したほうがよい」と教えてくれました。
救急外来で患者の病態を即座に把握するために必要不可欠になるからとのことでした。
これは学生時代には意識していなかった視点であり、病院側から出す情報には含まれていないリアルな声でした。
この話を聞き、その後に回った病院のブースでは必ず初期研修医の先生に救急外来のエコーについて尋ね、似たような規模、診療体制の病院でもその環境は大きく異なることがわかりました。
このようにして、実際に働く医師の意見を元に、各病院を比べられる点がレジナビの最大のメリットになります。
レジナビの活用例
レジナビの活用例をいくつかお話しします。
①生の声を比較できる
レジナビを使うメリットの項でもお話ししましたが、さまざまな点を医師の声に基づいて比較できる、のを充分に活用してください。
実際に働いてからでしか得られない情報は非常に貴重です。
具体的にあげると↓のようなもの。
・当直の診療体制や忙しさ
・宿舎、給料といった生活に関わる話
・興味のある診療科の雰囲気
・初期研修を終えた先生の進路先
・その病院で研修してよかったかどうか
・その病院に入る前と入った後で違ったこと
もちろん全てをありのままに話してくれる人ばかりではないと思います。
が、これらの内容に隠すことなく答えてくれる施設は研修医にとって働きやすいよい病院と思います。
②病院見学を見越した関係構築ができる
レジナビを最大限活用するためには、是非とも参加している初期研修医との交流を大切にしてください。
医学生からの人気が高い病院は医師臨床研修マッチング(通称:マッチング)で高倍率になり、中には学力試験を課すところもありますが、見学時の態度や話した時の印象などを重視している病院も多数あります。
特に年齢が近く、関わることが多い初期研修医からの評判を積極的にマッチングの順位付けに反映させています。
なかなかレジナビFairで一度会話しただけで好印象を残し、名前を覚えてもらうということは難しいかもしれませんが、後日その病院を見学する際に再会した時には、レジナビFairでの会話がきっかけになり、さらなる交流に繋がります。
見学回数を重ねることで、その病院での研修を強く希望しているという姿勢が伝わるだけでなく、実際に試験や面接でどのようなことが問われるのかといった情報が手に入るようになります。
是非、レジナビをその第一歩として活用してください。
レジナビの評判を良い点/悪い点でまとめた
私の周りでのレジナビの評判は非常に高いです。
特によく聞く声を良い点も悪い点もふまえて①‐③でまとめました。
①短時間で複数の病院の説明を聞けて、効率的に回れた
これは最も多く寄せられた意見です。
レジナビでは
学生側→『多くの病院の話を聞きたい』
病院側→『多くの学生に聞きにきてほしい』
と利害が一致しており、簡潔かつ無駄のない話を聞くことができます。
研修医との交流を重視している病院も多いため、興味がある病院ではさらに踏み込んだ内容を尋ねることも可能です。
病院の情報を集めつつ研修医の話を聞く、という目的においては圧倒的な効率の良さであり、質の高い生の声を集めることができます。
②周りの学生に刺激されて気合が入った
これは私の初期研修時代の同期と話し、全員が実感していたことになります。
レジナビには研修先を探す学生、初期研修医が多く参加します。
中には、やる気、能力ともに高い学生がおり、複数の病院のブースを足繁く回り、各病院の研修担当者や研修医と自分の目標とする研修環境について熱心に話している姿をみかけます。
同期となる人の熱心な姿をみると、自分はまだまだ初期研修を見据えた情報収集ができていない、ということが分かりました。
レジナビ二参加して、より一層普段の実習や勉強に力が入りました。
③病院数が多すぎて、取捨選択ができなかった
これは、レジナビの魅力でもある豊富な参加病院数という点が、デメリットにもなってしまったというお話しです。
レジナビには多くの病院が参加しているため、どの病院をまわってよいかわからず、充分な情報収集をできずに終わってしまった、という同僚や後輩が何人かいました。
レジナビ当日の雰囲気に流されるまま、あまり興味のない病院の話を聞くことになってしまったり、結果として自分の理想とする研修環境とは異なる病院の話をたくさん聞いてしまった、といったことが生じかねません。
このデメリットを防ぐには、どのような研修をしたいかをしっかり自分の頭に思い描いてください。
話を聞いてみたい病院、各病院に尋ねたい内容をあらかじめ決めておくようにしましょう。
レジナビWebを活用しよう
レジナビWebには初期研修病院が700以上、後期研修医向けの専門プログラムが2,000件以上掲載されています(2024年3月12日時点)。
この掲載数だけでも魅力的ですが、さらに
・病院種別(大学病院or市中病院)
・救急体制(一次救急、二次救急、三次救急)
・働く地域
の3項目を選択し病院を絞ることができます。
この3項目は医師それぞれが求める働き方に深く関わるため、まずはこの項目を利用して病院を絞り込み各病院の情報を確認することで、自分の理想とする研修を実現できる病院を見つけることができます。
レジナビWebで検索し集めた病院をリストアップし、レジナビ当日に説明を受けることで、効率的で充実した情報収集が可能になります。
レジナビでの病院選びの体験記(参加者側目線、病院側目線)
私がレジナビを実際に利用した体験をお話しします。
医学生という参加者目線だけでなく病院側の人間としても参加経験があるので、その両方の視点から紹介します。
参加者から見たレジナビ
私が初期研修先を探し始めたのは大学5年生の夏であり、ここでレジナビFairに友人と初めて参加しました。
レジナビFairでは各病院のブースが地方毎に固まっていたので、効率よく複数の病院の話を聞くことができました。
それぞれの病院に初期研修医が来ており、実際の研修環境について詳細に尋ねることができたことが印象的でした。
実際に初期研修を行うこととなった病院の研修医の先生が非常に話しやすい方でした。
・研修医の様子
・当直の実態
・給料
・コメディカルとの関係
・・・といった他では聞けないような踏み込んだ話や、近隣の他病院の実際の研修環境といった話まで教えていただき、一気に魅力を感じました。
一緒に行った友人はいわゆるハイパー病院と呼ばれる厳しい環境での研修を希望していたため、全国的にも有名な病院の説明を聞いていましたが、やはり説明会に参加している学生のレベルが高く、こちらも気合が入ったのを覚えています。
病院側から見たレジナビ
初期研修を開始し、学生を勧誘する立場としてレジナビに参加した経験をお話しします。
レジナビには病院から同期の研修医3人と研修担当の事務方1人、副病院長1人の計5人で参加しました。
私の病院は研修医が1対1で学生に研修内容を説明し、その後対話形式で質問に答えるという方式でした。
レジナビでは、学生との距離が非常に近く、お互いに聞きたいこと、伝えたいことを気軽にやり取りでき、学生側の満足度も高かったと感じました。
実際にレジナビで興味をもち、その場で見学の日程を決めてくれた学生もいました。
後期研修先を選んだ際にレジナビWebを活用した
私は後期研修先を選ぶときにレジナビWeb(レジナビが運営するサイト)を大いに活用しました。
後期研修先は市中病院で二次救急を行っている病院に行きたいと考えており、レジナビWebで候補となる病院を絞りました。
レジナビWeb以外のサイトも使用していたのですが、検索が上手くいかない、情報が載っていない病院がある、あるいは載っていても情報が古い、といったことがあり、レジナビに比べると条件に合う病院がスムーズに探せませんでした。
後期研修を考えている病院候補は多くなかったので、レジナビfairには参加せず、レジナビWebで絞り込んだ各病院に直接連絡し、見学しました。
こちらの希望が固まっている中で決めた候補であり、先方の病院にも事前に見せてもらいたい点やお聞きしたい内容を伝えていたため、見学もスムーズにいきました。
レジナビブックについて
レジナビブックとは、レジナビを運営している民間医局が作成している冊子であり、全国の主要な研修病院をまとめたものです。
基本的には見開き1ページに1病院の情報がまとめられています。
・1日あたりの救急患者数
・研修医の1ヵ月あたりの当直回数
・病院見学やマッチング試験に関する情報
などがひと目で分かります。
レジナビwebと比べて
・各病院を比較する手間が少ない
・学生が気になる情報に絞られており見やすい
といったメリットがあります。
私はレジナビfairで聞いたことや見学して知ったことなどをレジナビブックの空いたスペースに書き留めていました。
民間医局に会員登録してある方であれば、資料請求することで無料で手に入れることができます。
欲しい方は右の公式サイトにまず登録しましょう→民間医局
レジナビに関するQ&A
レジナビに行くか悩んでいるという方に向けて、よくある疑問をQ&A方式で書き出しました。
実際にぜろえんも疑問に思ったところなので、みなさんの参考になるでしょう。
レジナビFairでのことが初期研修のマッチングの順位付けに直接反映されることはあるのでしょうか?
レジナビfairでの研修医とのやりとりが点数化され直接的に順位に影響する、ということはほぼないと思います。
ただし、よっぽど身なりや態度が良くない学生がいたときには減点対象に大いになり得ると思います。
具体的に直接影響するのは、学生が見学に来た際に仮に上級医や事務方の評価が高くとも研修医から「ともに働くのは難しい」や「病院の雰囲気に合わない」といった評価であった場合です。
この場合研修医の意見が重視されマッチングでの順位に大きく影響します。
後期研修先選びでのレジナビFairはあるのでしょうか、レジナビFairは初期研修も後期研修も共通のものとして行われているのでしょうか?
後期研修先選びを目的としたレジナビfairはあります。
ただし初期研修用のみのものが圧倒的に多い。
初期研修用のレジナビに付随して開催される場合もありますし、後期研修用単独で開催される場合が少ないですがあります。
レジナビFairに参加するときはスーツで参加するのでしょうか?
スーツが基本になります。