専門医試験ってどうなんだろう
皮膚科専門医取りたい
皮膚科専門医試験の勉強どうしたらいいの?
この記事を読むと、上記の悩みや疑問が解決できます。
専門科の専門医資格は取りたいですよね。
ただ皮膚科は専門医の取得のハードルが高い上に、忙しい病院勤務をしながら勉強しなければなりません。
そのため効率的な試験対策をしたいところ。
そこで実際に皮膚科専門医試験を受験・合格されているなな先生に皮膚科専門医試験に合格する上での勉強方法やおすすめの問題集などを詳しく伝えていただきました。
こんにちは。 【ゼロから始める医師生活】というブログやTwitterで医師のポイ活やバイト/転職情報などを発信しているぜろえん(zeroen_doctor) です。
@今回の記事では『皮膚科専門医試験の対策や勉強方法』という点にフォーカスして、皮膚科専門医試験に合格されているなな先生に記事を書いていただきました。
記事を読んで効率的な勉強をして専門医試験合格を目指しましょう。
医師9年目のななです。
2021年度の皮膚科専門医試験に受験して合格しました。
おすすめの勉強方法から実際に使った問題集や参考書のおすすめまで紹介しました。
ぜひ参考にしてください。
専門医試験対策は暇なバイトの隙間時間にするのがおすすめ。
おすすめのスポットバイトはこちらで紹介しています。
皮膚科専門医試験について
皮膚科専門医試験の受験申請には、通算5年以上の皮膚科臨床研修課程の修了に加えて、最低限論文3つ以上、症例レポート(外来・入院症例+手術症例)と一定数以上の学会発表が必要です。
事前申請書類の審査評価で「1」〜「5」点が付けられ、評価「5」は加点、評価「1」は減点されます。(具体的な加点・減点の点数は、公表されていません)
試験時間は、午前中2時間半の筆記試験(マーク100問+記述20問)のみです。午前中で終了、その後解散となります。
多くの受験生は評価「2」〜「4」点で加点・減点に関係なく本番の試験の点数で決まります。
実際に評価「5」点の受験生は、論文・学会発表いずれも各々10個以上、症例レポートも30症例全てしっかり記述している人でした。
合格率は毎年皮膚科学会より公式発表されており、例年80%前後です。
所属地域・各支部ごとの合格率も毎年発表されますが、合否との相関関係はなく気にする必要はありません。
得点率の公式発表はされていませんが、例年70%正解できれば合格、ボーダーラインは60〜65%と言われています。
皮膚科科専門医試験で合格を目指すおすすめの勉強方法
皮膚科専門医試験で一番大事なのは、過去問です。
過去問をやり込めば、その年の合格点は確保できるように毎年作成されています。
一番大事なポイントは、正解以外の他の選択肢に類似する問題が翌年以降に多く出題される点です。
全く同じ問題の出題はほぼありませんが、似たような問題は毎年数多く出題されています。類似問題の正答率を着実に上げることが、合格の鍵になります。
私は、まず3年分の過去問を一度解いて(最初は目を通すだけでもい)、試験の出題傾向を掴みました。
出題傾向の大枠を把握した後にそれぞれの設問を吟味し、その設問に関係のある内容の教科書、ガイドライン、講習会テキスト、セミナリウムなどを読み込み、解説を作成しました。
正解の周辺知識の習得はもちろんですが、その他の選択肢に関連する周辺知識の定着こそ合格への近道のように感じます。
おすすめの勉強アイテム、アプリを紹介
iPadとノートアプリGood Notes5(アプリ内課金1,500円)を活用して、専門医試験対策を行いました。
膨大な試験問題や資料をGood Notes5に読み込み、切り取り・貼り付けも簡単にでき、Apple Pencilで書き込みも可能で持ち運びも大変楽でした。(上の2つの画像が実際に作成したもの)
間違いやすい問題だけを集めたまとめノートを作り、反復することで知識の定着を図り、時短にもつながりました。
Good Notes 5は、試験勉強の便利ツールとして大変おすすめです。
合格を目指すスケジュールの進め方
- 最新の過去問3年分を解く(目を通すだけでも可)
→各問題の正解以外の選択肢も吟味
→周辺知識も習得・間違えた問題にはチェック
- 過去3年分を再度1周する(2周目)
- 過去4、5年分を解く
- 過去1〜5年分を再度1周する(2〜3週目)
- 過去6〜10年分を解く
- 過去1〜10年分を再度1周する(3〜4周目)
- 間違えた問題を繰り返し解く
同時並行で下記も少しずつ進める(あとで紹介)
・あたらしい皮膚科学の通読(注意:小さなコラムMEMO欄からの出題歴あり)
・各疾患のガイドラインの通読
・皮膚科講習会テキストの通読
・マルホラジオセミナーの通読、聴講
・皮膚科学会雑誌のセミナリウムの通読
・臨床皮膚科増刊号 最近のトピックスの通読
皮膚科専門医試験は相対評価であり、80%の受験生が合格する試験です。
他の受験生と一緒に、足並みを揃えて勉強を進めることも大切。
医局の同僚など、一緒に受験する先生と勉強内容や進行状況を探りながら切磋琢磨できる環境があれば、更に合格しやすいでしょう。
参考資料は膨大で全部に目を通し記憶することは難しいため、試験に出題しやすい範囲から勉強を進めていくことが大切です。
試験対策の開始時期ですが、合格者は半年以上前から勉強している人が多い印象でした。
私は受験1年前に初めて過去問を解いてみようと試みましたが、初見では全く分からない問題ばかりで大変焦った記憶があります。
過去問をどのくらいまで遡るかの意見も分かれますが、最低5年分、時間に余裕のある方は10年分を繰り返し解くことをおすすめします。
ただし、治療や制度、ガイドラインは年々更新されるため古い問題は参考程度に留めて良いです。
皮膚科専門医試験の試験対策でやっておきたい問題集などを紹介
試験対策に必要な問題集、参考書、参考テキストなどを紹介していきます。
問題を解くだけでなく、周辺知識もあわせて確認しましょう。
↓のリンクをクリックで該当箇所にジャンプできます。
①皮膚科専門医試験の過去問
②あたらしい皮膚科学
③日本皮膚科学会主催研修講習会テキスト
④診療ガイドライン
⑤マルホ皮膚科セミナー
⑥日本皮膚科学会雑誌 原著・セミナリウム
⑦臨床皮膚科 最近のトピックス 202○(最新版)
⑧教育実習セミナー「皮膚病理」
①皮膚科専門医試験の過去問(一番重要)
皮膚科学会ホームページより無料で入手可能です(皮膚科学会員限定)。
HPには平成21年度から現在までの過去問が載っています。
解答は学会からの正式発表はないため、自分で調べて解答・解説を作ることになります。
解答に悩む難しい問題は、一緒に受験した同僚と相談し答え合わせをしました。
この皮膚科ポータルサイト Dermatology Today内の掲示板でも、各年度の受験生が解答をアップしています。
ただし、間違った解答もあるので、適宜自分でしっかり調べる必要はあります。
毎年、不適切問題、削除問題ががあるのではないかと囁かれることはありますが、難しかったと言われる令和3年でも『なし』と公式発表がありました。
難しい問題にこだわる必要はありませんが、あまりに正答率の低い問題に関しては翌年改変して出題される可能性があるので周辺知識はしっかり確認しておくことをおすすめします。
皮膚科ポータルサイト Dermatology Today内にある専門医試験対策クイズは時間に余裕がある時に、腕だめしで練習していました。
こちらから同じ問題が出ることはありませんでしたが、皮膚科の知識は増えました。
②あたらしい皮膚科学
大半の受験生はこの本をベースに勉強しています。
過去問の中には「皮膚科学 大塚藤男 金芳堂」にしか記載されていない問題もありましたが、相対評価の試験であることからも他の受験生と同じ本をベースに勉強することをおすすめします。
③日本皮膚科学会主催研修講習会テキスト
皮膚科学会より年度毎にテキストを販売しています(1年分 15,000円)。
出題された問題は多い。
④診療ガイドライン
皮膚科学会ホームページより入手可能です。
出題されることが多く、細かい所まで問われることもあります。
⑤マルホ皮膚科セミナー
こちらのサイトです。
各回をPDFで読む、もしくはラジオで聴くことができます。
出題されることが多い。
⑥日本皮膚科学会雑誌 原著・セミナリウム
セミナリウムの細かい点から出題されることはありませんが、よく扱われるトピックに関連した問題は出題されやすい傾向にあります。
⑦臨床皮膚科 最近のトピックス 202○(最新版)
臨床皮膚科が年に1回出版する増刊号です。
ここ数年の皮膚科での話題や新しい知識について解説されています。
出題頻度は低い(1題程度)。
⑧教育実習セミナー「皮膚病理」
毎年、皮膚科学会総会で開催される教育実習セミナー「皮膚病理」の内容は、専門医試験に出題されやすいので受講をおすすめします。
試験本番の準備も忘れずにしておきましょう
試験本番に備えて筆記用具の準備も忘れずにしておきましょう。
仕事ではボールペンばかりですが、試験では使えません。
持ってないという方はAmazonなどで↑のように試験用のセットが売っているのでそちらを購入すればOK。
当日になって会場近くのコンビニで買おうとしたら売り切れていた!というのはありがちです。
前もって用意しておきましょう。
まとめ
私は、令和3年度の試験を受験しました。
新傾向の問題や難しい問題が多く出題され見直す時間が無く焦りましたが、過去問に似た問題はしっかり押さえて諦めず解答し無事に合格することができました。
日々の仕事・業務でお忙しいとは思いますが、時の流れは早いので心に余裕を持って試験準備を始めることをおすすめします。
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