透析の専門医試験ってどんな感じだろう?
透析専門医試験の対策を知りたい
透析専門医試験に向けて何を買ったらいい?
この記事を読むと、上記の悩みや疑問が解決できます。
やっぱり専門科の専門医資格は取りたいですよね。
忙しい病院勤務をしながら勉強しなければないので、効率的な試験対策が求められます。
今回紹介する透析専門医試験は、腎臓内科だけでなく泌尿器科や小児科の医師も目指す資格で、試験だけでなくサマリーや面接もあるのでしっかり対策をしたい方も多いでしょう。
そこで実際に透析専門医試験を受験・合格されているTapuTapu-doctor先生に透析専門医試験に合格する上での勉強方法や面接対策などを詳しく解説していただきました。
こんにちは。 【ゼロから始める医師生活】というブログやTwitterで医師のポイ活やバイト/転職情報などを発信しているぜろえん(zeroen_doctor) です。
@『透析専門医試験の対策や勉強方法』という点にフォーカスして、腎・透析を専門にされており、実際に専門医試験に合格したTapuTapu-doctor先生にブログ記事を書いていただきました。
記事を読んで効率的な勉強をして専門医試験合格を目指しましょう。
TapuTapu-doctor先生には腎臓内科専門医試験対策の記事も書いてもらっているのでそちらも合わせてどうぞ!
透析専門医7年目のTapuTapu-doctorです。
腎臓病理学についての研究を行い、腎臓分野のトップジャーナルを含む複数の論文を投稿しています。
現在は欧州の大学に留学し、研究に携わっています。
透析専門医試験までの勉強のスケジュールや実際に使った問題集や参考書のおすすめなどを紹介しました。
この記事が透析専門医を目指す先生方の一助となれば幸いです。
専門医試験対策は暇なバイトのスキマ時間にするのがおすすめ。
おすすめのスポットバイトはこちらで紹介しています。
透析科専門医試験の 合格率は80%前後
透析専門医試験は筆記試験と面接が行われます。
出願時に症例サマリー提出が必要で、不備があると試験結果に関係なく不合格となるので注意してください。
サマリーの点数が試験点数の底上げに使用されている可能性が高く、サマリーは手を抜かずに作成することが重要です。
筆記試験:MCQ形式で全100問 2時間
面接試験:1人10-15分程度、内容は腎不全の病態と治療,血液浄化療法,日常透析室業務全般,感染対策や医療倫理など多岐にわたる質問になる
受験者は腎臓内科医が多いですが、泌尿器科の先生もいます。
合格率は2020年が77.8%、2021年が83.5%、2022年が81.7%となっており、年度によってばらつきはありますが、約80%前後です。
透析専門医試験は血液透析、腹膜透析の専門知識を問う試験です。
専門医を取得することが透析医療者として一人前の知識、経験を得たという証明になります。
透析クリニックの管理医師としては必須の資格となりますし、クリニックによっては非常勤、スポットアルバイト時に専門医資格を必須としているクリニックもあります。
そういった点からも早めに取得することをおすすめする資格です。
透析科専門医試験に合格する上でのおすすめの勉強方法やスケジュールの進め方
私の場合はテストの2か月前から勉強を始め、平日は勤務後に1時間程度の勉強時間をとりました。
透析専門医の勉強は臨床業務に還元することも可能ですので、直前に付け焼刃で詰め込むのではなく、ゆっくりと時間をとって勉強することをおすすめします。
臨床医として働きながらテスト勉強をするのはなかなか難しいよ・・・
私は大学病院勤務でしたが、定期的な勉強時間を確保するのはなかなか難しかったですね・・・。
外勤先が透析病院でしたの、回診以外の時間は部屋にこもって勉強していました。
また休日は敢えて慢性期病院の日当直を入れて、その勤務中に勉強するようにしていました。
最近ならオンライン診療バイトなど比較的時間ができやすいバイトがあるので、隙間時間をつかって勉強もできますよ!
バイト時間中に時間を取りやすいものであれば、オンライン診療バイトや美容・ED/AGAバイト、透析バイトなどがあります。
お金も稼ぎつつ、専門医試験の勉強もできれば一石二鳥です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
オンライン診療バイトに応募しよう!医師も自宅で仕事ができる!
ED/AGAバイトは未経験でもできる?医師のおすすめバイトの一つ!
透析バイトのやり方を未経験でも分かるよう徹底解説!おすすめ本も紹介!
透析専門医試験には面接がある
透析専門医試験がほかの専門医試験と大きく違う点としては面接があるところです。
面接官は市中病院の部長クラスが多かったように見えました。(実際私の所属医局の関連病院から2人面接官が派遣されていた)
質問内容は基本的に決まっていて、面接官の特色というのはあまりないでしょう。
ただフレンドリーな人と圧迫面接気味な人は分かれると思います。
私は面接は真ん中くらいの順番だったので、会場内で医局の同期と世間話をしながら待っていました。
面接開始時間によって昼一番で始まる人と最後に始まる人で3時間程度の時間差があるので、最初になった人は昼食後やや慌ただしく、最後になった人はかなり待たされます。
後半になった人はカフェなどで時間をつぶすのがよいかもしれません。
透析専門医試験の面接で実際に聞かれた質問はこちら
面接官は2人ずつで交互に質問されました。
①今はどういった研究をしているか?
②透析管理で気を付けていることは?
③透析中に患者さんの血圧が下がったときに考えられること、またその対策は?
④透析患者のリン制御の仕組み、またリンが高値の場合はどのように対応するか?
①は私が研究に携わっていることを記載したため、興味本位で聞いたものと思われます。実際、透析とは関係ない研究でしたので、特にその後の広がりはありませんでした。
②―④は実際の透析現場を想定した質問でした。
リンについては機序も聞かれましたが、基本的には実臨床での対応に興味があったように思います。
変わった質問としてはカルシフィラキシスについて聞かれたという友人がいました。
実際維持血液透析の現場で働いていて、最も頻度が高いのが透析中の血圧低下、リン高値、貧血と思われますので、質問はされやすいと考えられます。
実際他の知り合いの受験生は貧血の対策や血圧低下時の対応について聞かれたと聞きました。
つまり、維持血液透析の現場に定期的に関わっているか、実際に自分で処方や対策を行っているかという点を評価しているのでしょう。
透析科専門医試験の試験対策に使う問題集を紹介
透析専門医は過去問も公表されていませんし、有用な問題集もあまりありません。
参考書は臨床での実用性に特化したものが多く、試験勉強は他の専門医に比べて難しい印象がありました。
その中で私が使用したものを紹介します。
①専門研修トレーニング問題解説集第4版
これは専門医試験を申し込むと学会から送られてくる問題集です。
最低限これを勉強しなさいという学会側からのメッセージですので、これを最優先に勉強しました。
というよりも問題集としてまとまって勉強できる資料はこれしかありませんので、この問題集は完璧に仕上げましょう。
②過去のセルフトレーニング問題
受験当時私は大学の医局に所属していたので、過去のセルフトレーニングが蓄積されていました。(学会から年1回で送られてくるものです)
透析専門医の場合、回路や膜についてなど医師にとってはかなりマニアックな問題が含まれています。そういった問題は職場の臨床工学技士に聞きましょう。
腹膜透析については経験がない先生も多いかと思います(私は郊外の病院で腹膜透析外来を担当していたため知識がありました)ので、この場合も経験がある医師や看護師に聞くことが重要です。
透析はチーム医療の側面が強いですから、分からないことは他業種のスタッフに積極的に聞いていくことが重要です。
過去のセルフトレーニング問題ですが、あまり古いものを解いても意味が乏しいので過去5年程度を目安に解きました。
先述の通り、問題集があまりないので、そのあとにさらに5年間分(計10年間)を解きました。
補足;新薬について
新しい薬が出ると一気に広がっていく業界ですので、新薬については出題が行われやすい傾向があります。
新規薬剤については作用機序、副作用、適応、臨床現場での投与方法などの詳細を調べておきましょう。
こういった情報の効率的な収集には、ケアネット、エムスリー、メドピアなどの医療情報サイトが有用です
スキマ時間を見つけてチェックしておきましょう。
ケアネット、エムスリー、メドピアでは製薬会社による新製品紹介の動画・スライドが紹介されています。
ポイントがまとめられており、新薬の概要を短時間で把握できます。
試験本番の準備も忘れずにしておきましょう
試験本番に備えて筆記用具の準備も忘れずにしておきましょう。
仕事ではボールペンばかりですが、試験では使えません。
持ってないという方はAmazonなどで↑のように試験用のセットが売っているのでそちらを購入すればOK。
当日になって会場近くのコンビニで買おうとしたら売り切れていた!というのはありがちです。
前もって用意しておきましょう。
実際の試験の感想と試験結果
試験を受けてみて、どうでしたか?
手ごたえとしては60%くらいかなと思いましたが、合格していました。
難しい問題は全く分かりませんでしたが、基本的な問題は確実に正解できたかなと思います。
回路や膜についての問題は悩んでも分からないですし、全体の正解率も低いと思うので、難しいと思ったらあまり悩まず、分かる問題をしっかり押さえていくことが重要です。
合格率は80%ですから、みんなができる問題はしっかり正解して、分からない問題に気を取られずに試験中のメンタルを保つのがよいですよ。
他の専門試験と比べて対策が難しい試験ではありますが、専門医を目指す先生方の一助となれば幸いです。
周りの方はどうでしたか?
自分の周りでは不合格だったという人を数年に一度聞くかな?という程度です。
私の医局では先輩・後輩合わせて数人の不合格者がいました。
私と同時に受験した中では、腎臓内科医の同期は全員合格、泌尿器科の友人が不合格だったようです。
泌尿器科の先生は透析医療に関与する時間が腎臓内科医に比べて少ないこともあり、腎臓内科医の方が泌尿器科医より合格率が高いのでしょう。
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